
奈良市内で参院選の街頭演説中に安倍晋三・元首相(67)が銃撃され、死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された元海上自衛官の無職山上徹也容疑者(41)は、今年4月半ばに当時の仕事を休み、そのまま退職していた。自宅からは手製の銃数丁が見つかり、奈良県警はこの前後には銃を手作りするなど準備を進めていた可能性があるとみている。最近は周囲と交流がなかったといい、県警は動機の全容解明を急いでいる。山上容疑者は奈良県内有数の進学校である県立高校出身。同級生によると、休み時間に友人と談笑するなど、「どこにでもいる高校生」という印象だったという。卒業アルバムには笑顔の写真が収められ、生まれた時の体重が記されている。自分の将来については「わからん。」と書かれていた。山上容疑者は1999年に高校を卒業した後、2003〜05年、海上自衛隊に所属。この頃に銃に関する知識を得たとみられる。20年10月から今年5月までは、京都府内の工場に派遣社員として勤務し、フォークリフトで倉庫の荷物を運ぶ仕事をしていた。工場の関係者によると、仕事ぶりはまじめで、トラブルもなかったが、口数は少なく、同僚との交流もほとんどなかった。4月半ば頃に「体調が悪い」と言って職場に来なくなり、その後、本人の意向で退職した。その際、「次の仕事は決まっていない」と話していたという。
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