10月2日、20時30分頃、日光市川治温泉川治ダムで男性がダムに飛び込む、飛び降り自殺が発生。男性はバイクで日本一周していたkotaさんこと坪内幸汰(つぼうちこうた)さん(22歳)であることが明らかになりました。
坪内さんは、大のバイク好きで知られ、18歳からバイクに乗り始め、高校卒業とともに、アルバイトで貯めた資金などで2022年に日本一周を計画し達成。2019年には、カワサキバイクの情報雑誌『KAZEネットワークニュース』にも取り上げられるほどバイクに熱い方でした。KAZEネットワークニュースといえばカワサキファンにはたまらないニューモデルやツーリング情報、そしてレースやイベントなどの楽しい話題が満載の情報誌で、どのような経緯で取材を受けたのかは不明ですが、その雑誌の中に坪内幸汰さんが載っています。
彼はTwitterで、
暇過ぎて過去の写真見返してたら高校生の頃の動画が出てきた。ちなみにマットじゃなくて硬い床でも当時は同じ事出来ました。今はもう歳なので無理。
と綴っており、かなりの運動神経の持ち主であったことがわかります。
短髪がよく似合う好青年で、学生時代は体操部に所属していたようです。Twitterには高校時代のバク転をする動画が投稿されています。峠を乗り回すバイク乗りには欠かせない運動神経と体力を兼ね備えていたようです。
目次
2018年Ninja400購入
2018年10月頃からローンを組みNinja400に乗りかなりのお金をバイクに費やしていたことがわかります。雪が降る日にもバイクに乗っており、バイクへの愛が伝わってきます。
2019年KAZEチャレンジクルーズで優勝
毎年恒例となるこのイベントは、KAZE会員が期間中のバイクの走行距離を競うというもので、参加資格はKAZE会員であることで、参加条件がカワサキ車で参加することとスタートとゴールを同一のショップで行なうことの2点となっていいます。
彼は、2019年に、20322kmを走行したようで、自身のツイターでもそのように綴られておりました。
2万キロというと、地球表面を最短距離(海の上も)で走って、日本から一番遠い国、地球の真裏のアルゼンチンのパタゴニア(21041km)付近まで行ける距離のようです。
2020年九州の旅
2020年には熊本県へ引っ越した後、九州をバイクで旅していたようです。またこの年には自身のTwitterで職業をSE(システムエンジニア)であると公表しています。
2021年年末年始奄美大島・沖縄へ
九州をツーリングで制した後、沖縄県へのツーリングを試みます。その途中で奄美大島にも立ち寄ったようです。
SEの仕事しながら連休を利用して、長期休暇を定期的をとり、北海道・東北などツーリングで回っていたようです。2021年は九州全土をツーリング達成。
2022年日本一周の旅へ沢山の仲間と出会う
2022年、年末年始に沖縄を旅した後彼は、退職し、4月から日本一周の旅に出ます。
Twitterのフォロワー数も5000人を超え、SNSで、多くの人と交流を深めていたようです。
大草原が広がる、北海道を愛していたようでTwitterでは、北海道での旅の様子が多く見られます。
旅の途中では、自宅に泊めていただいたと感謝の気持ちを述べています。
青森県(本州)に再度上陸すると、達成感に満ちた言葉も綴られています。
その後、ついに彼は、ADHDを告白します。
旅が終わると、日光市までバイクを走らせ彼はダムに飛び込みました。
ADHDとは?
診断書内容、住所と氏名:坪内幸汰。生年月日は平成12年1月5日、22歳。診断名は、注意欠損多動性障害。頭書の者、上記診断名で当院に通院中であると認める。令和4年2月28日です。熊本県合志市須屋702 中山記念病院。
ADHDとは、年齢あるいは発達に比べて注意力が足りない、衝動的で落ち着きがないといった特性があるために日常生活に支障をきたしている状態のことです。医学的には“注意欠如・多動症”とも呼ばれます。海外の論文データによると、成人してからのADHD患者は、自殺のリスクが高くなる事がわかっています。今回自殺を計った男性も自殺願望があった事から一人にしてはいけなかったのかもしれません。
参考文献 https://bibgraph.hpcr.jp/abst/pubmed/32326351
プロフィール
名前 坪内幸汰(つぼうちこうた)
年齢 22歳
出身 兵庫県
職業 SE(システムエンジニア)
兵庫県出身の22歳、バイクをこよなく愛し、2019年KAZEチャレンジクルーズで優勝、2022年バイクで日本一周を成し遂げる。
ネットでも彼のイケメンぶりが話題に・・・
New Collection – Curated tweets by reoimai7助けられる命を守る為に・・・あなたの周りに自殺したい人がいたら
1 相手の訴えに真剣に耳を傾ける。
まず、徹底的な聞き役に回ることが初期には大切です。それは、簡単なようで、実際はとても難しいのです。本人の絶望感がひしひしと伝わってきて聞いている側が不安になり、自殺を思いとどまらせるような何か一言を言ってあげたいという気持ちが強まってくるのが普通です。
しかし、そんな時でも、相手の言葉やその言葉の背景にある感情を一生懸命に理解するように努めてください。そうすることによって、何とか助けになりたいという気持ちが自然に相手に伝わっていくようになります。
徹底的に傾聴するといっても、ただ聞いているのではなく、時々、「それは本当に大変でしたね」、「とても辛い思いをしているんですね」などと本人の気持ちに共感していることを伝えるのがよいのです。
もしも本人が自殺を考えていると疑われたら、はっきりと言葉に出して質問してみて下さい。真剣で誠実な態度で質問するならば、自殺について質問することが、自殺の引き金になることはありません。
2 誠実な態度をとる。
絶望感に圧倒されている人は、相手が自分のことをどう思っているかという点にひどく敏感になっています。ほんのわずかな言動も過敏に受け取って、口を閉ざしてしまいます。
したがって、一生懸命に耳を傾けながら、誠実な態度をとり続けることが重要です。
3 相手の感情を理解するように努める。
誰にでも悲しかったり、傷ついたり、絶望的になったりすることがあります。あなたも自分を、その立場において見ることによって、相手がどのような気持ちでいるのか理解するように努めてください。
自分の気持ちをありのまま話すというのは必ずしもやさしいことではありませんが、不自然なほどに明るく振舞おうとしたり、おざなりな励ましをしてはなりません。
むしろ、「話を聞いていると、なんだか私まで悲しくなる」など、あなたが本人の気持ちに共感していることを伝えて下さい。あなたがどのように感じているのか話すことで、本人の話を真剣に聞いていることが伝わります。
4 黙り込んでしまう相手には。
黙りこんでしまう場合には、何とか励まそうとか、何とか助言を与えようという気持ちがひときを強くなってきます。
しかし、一緒にその沈黙の時間を過ごすのがよい方法なのです。沈黙に耐えられずに、すぐに何かを話し始めてしまいがちですが、本人が自分の気持ちを話すようになるまでじっくりと待つことも大切なのです。
5 自殺について話すことは危険ではない。
「自殺について話すと危険だ。かえって自殺の可能性を高めてしまう。」、「寝ている子を起こすことにならないか」などと心配する人がいます。
しかし、それは、聞かされてる側の不安な気持ちを表しているに過ぎません。訴える人とそれに耳を傾ける人との間に信頼関係があれば、自殺について話すことは危険ではありません。
むしろ、自分の感情を言葉にして明らかにすることによって、その人の混乱した状態から少しでも脱することが可能になり、その人の苦悩を周囲の人に気付いてもらうきっかけになります。
6 自殺について話すことは危険ではない。最終的には専門家の治療を受けるよう働きかける。
自殺の危険の高い人は、自殺を考えていることを「誰にも言わないでほしい」「秘密にしておいてほしい」としばしば頼み込んできます。
もう、自殺しか問題解決する手段はない、誰からの助けもあてにしないという絶望的な気持ちになっていることを十分に理解しなければなりません。こころの問題を抱えているなどということを会社に知られたならば記録に残されるかもしれない。皆の噂になるかもしれない、それが解雇の理由になるかもしれない、などと心配しているかもしれません。
あるいは、精神科医を受診したら、精神的な異常を明らかにされてしまうのではないかと心配しているかもしれません。
しかし、自殺を予防する最も重要な原則は必ず専門的な治療を求めるように働きかけることです。もしも、自殺をほのめかした人が専門的な治療を受けるのをためらったとしても、決してそのままにしておいてはなりません。追いつめられた感情を理解しながらも、救いの手を差し伸べることが必要なのです。自殺を予防できるかどうかは早い時期に適切な助けを求められるかどうかにかかっています。
そして、緊急な事態であると判断したら、ただちに緊急治療を受けるための行動を起こすことが必要です。
以上の自殺予防マニュアルは、高橋祥友博士(前東京都精神医学総合研究所勤務)のご指導を得て、主として下記の文献から引用し作成しました。
(引用文献)
1.高橋祥友:自殺の心理学 講談社現代新書. 東京.1997
2.高橋祥友:中年期とこころの危機 NHKブックス.東京.2000
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/chusou/joho/jisatsu/taiou.html