釧路湿原のメガソーラー建設、一時中断へ|日本エコロジーが工事停止を発表

釧路湿原のメガソーラー建設、一時中断へ|日本エコロジーが工事停止を発表

メガソーラー事業、釧路湿原で中断

北海道・釧路湿原国立公園周辺で進められていた大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設工事が、一時中断となりました。事業を進めていたのは大阪市に本社を置く「日本エコロジー」。同社は2025年9月17日、環境への影響や手続き上の不備を理由に、工事を止める判断を下しました。

タンチョウなど希少生物への影響懸念

釧路湿原は国の特別天然記念物「タンチョウ」をはじめ、数多くの生態系を守る貴重なエリアです。今回のメガソーラー建設では、野鳥や湿地環境に悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、環境団体や地元自治体が慎重な対応を求めていました。

手続き不備が発覚、自治体と協議へ

北海道庁は今月2日、事業者が森林法に基づく許可を得ないまま一部工事を進めていたことを確認。この不備が大きな問題となり、工事中断につながった形です。今後は、自治体や関係機関との協議を優先する方針です。

設置計画はソーラーパネル6600枚規模

今回の事業は、釧路湿原野生生物保護センター付近の民有地に、ソーラーパネル約6,600枚を設置するというもの。再生可能エネルギー推進の観点では期待される一方で、「自然環境の破壊につながるのではないか」として議論が続いていました。

今後の焦点

今後は、

環境影響評価の見直し 地元住民や自治体との協議 再開か中止かの判断

が焦点となります。日本エコロジーがどのような対応を取るかによって、北海道の再生可能エネルギー政策や湿原保全の行方に大きな影響を与えそうです。

この記事を書いた人: NEWS FOREST 編集部

独立系メディアとして、自然・社会・人の調和をテーマに取材・発信を行っています。

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