香港・大埔区の高層住宅で大規模火災、死者83人に ずさんな改修工事が原因か
2025年11月28日
香港・大埔(タイポー)区にある高層住宅団地「王福院(Wang Fuk Court)」で大規模な火災が発生し、これまでに少なくとも83人の死亡が確認されました。現在も250人以上が行方不明となっており、香港で過去数十年間において最悪の火災事故となる見込みです。
被害状況と救助活動 2025年11月27日(木)、消防隊による懸命な消火・救助活動が続けられました。当局の最新発表によると、死者数は83人に達し、消防士11人を含む76人が負傷しています。団地を構成する8棟のタワーのうち、4棟の火災は鎮火し、3棟は制圧されましたが、依然として多くの住民が取り残されている恐れがあります。
香港の李家超(ジョン・リー)行政長官によると、当初279人が行方不明とされていましたが、一部とは連絡が取れたものの、依然として250人以上の安否が不明確なままです。900人以上の住民が夜間に仮設避難所へと身を寄せました。
原因は「安全でない足場」と「過失」 香港警察は、火災がこれほど急速に拡大した主な原因として、改修工事のために設置されていた「安全でない足場」と、可燃性の「発泡材」や防護メッシュの使用を指摘しています。強風が火の回りを早め、竹製の足場を伝って炎が建物全体を包み込んだと見られています。
警察当局は、この惨事を引き起こしたとして、建設会社の取締役2名とエンジニアリングコンサルタント1名の計3名を逮捕しました。チョン・アイリーン警視は、「制御不能な火災を引き起こした会社の責任者による重大な過失があった」と強く非難しています。 警察は具体的な社名を公表していませんが、地元メディアによると「プレステージ建設エンジニアリング社」が捜索を受け、証拠書類が押収されたとのことです。
グレンフェル・タワー火災との類似点 今回の火災は、外壁の可燃性素材が被害を拡大させた2017年のロンドン「グレンフェル・タワー火災(死者72人)」との類似性が指摘されています。 王福院は1983年から入居が始まった建物で、火災当時は3億3000万香港ドル(約4240万米ドル)をかけた大規模な改修工事の最中でした。現場では、耐火基準を満たしていない可能性のある資材で窓が密閉されていたことも判明しています。
住民の悲痛な声と政府の対応 現場では、家族の安否を気遣う住民たちが悲痛な声を上げています。妻が建物内に閉じ込められているという71歳の男性や、友人と連絡が取れない住民などがメディアに不安を語りました。 中国の習近平国家主席は、消火と被害の最小化に「全力を尽くす」よう指示を出しています。
ソース:The Guardian







