iPhoneの「衝突事故検出」機能とは? 交通事故時に命を救う自動通報システム

iPhoneの「衝突事故検出」機能とは? 交通事故時に命を救う自動通報システム

iPhoneの「衝突事故検出」機能とは? 交通事故時に命を救う自動通報システム

Appleが2022年に導入した「衝突事故検出」(Crash Detection)機能は、iPhoneやApple Watchが深刻な自動車事故を検知すると、自動的に緊急通報サービス(日本では119番)に連絡し、位置情報を共有する安全機能です。特に、運転者や同乗者が負傷して自分で通報できない場合に有効で、迅速な救助につながる可能性が高いと注目されています。

最近、釣りYouTuberの神野梓さんが高速道路で鹿との衝突事故に遭い、この機能によって救われたとXで報告した投稿が話題になりました。神野さんは「この機能に本当に救われた」と感謝を述べ、多くの人に緊急設定の見直しを呼びかけています。

iPhoneの衝突事故検出機能が作動したイメージ
iPhoneの衝突事故検出機能のアラート画面例(MacRumorsより)
衝突事故検出のイラスト
衝突事故検出機能の作動イメージ

対応機種

この機能は、以下のモデルで利用可能です(2025年現在):

  • iPhone: iPhone 14シリーズ以降(iPhone 14、14 Plus、14 Pro、14 Pro Max、iPhone 15シリーズ、iPhone 16シリーズなど、全モデル)
  • Apple Watch: Series 8以降、SE(第2世代)、Ultraシリーズ

初期設定ではオンになっており、特別な操作なしで有効です。

Apple Watchの衝突事故検出画面
Apple Watchでの衝突事故検出アラート例

仕組みと検知方法

衝突事故検出は、複数のセンサーとアルゴリズムを組み合わせ、乗用車(セダン、ミニバン、SUV、ピックアップトラックなど)の深刻な事故(正面衝突、側面衝突、追突、横転)を検知するよう設計されています。

主な検知要素:

  • 加速度センサー(高Gフォースの衝撃を検知)
  • ジャイロスコープ(回転や傾き)
  • 気圧計(エアバッグ展開時の気圧変化)
  • GPS(急激な速度変化)
  • マイク(衝突音)

Appleは100万時間以上の実走行データや衝突試験ラボの結果を基にアルゴリズムを最適化。誤検知を最小限に抑えつつ、緊急時に確実に作動するよう開発されています。

検知後の動作:

  1. 事故を検知すると、大きな警告音が鳴り、画面にアラートを表示(「緊急電話」のスライダー出現)。
  2. 10秒間反応がないと、さらにカウントダウンが開始(iPhoneは激しい振動と警報音)。
  3. 反応がない場合、20秒後に自動で119番通報。
  4. 通報時、位置情報(緯度・経度と検索半径)を共有。応答がない場合、自動音声メッセージで「深刻な衝突事故が発生した」と伝えます。
  5. 緊急連絡先に設定された人には、位置情報と事故発生のメッセージが送信されます。
日本語版衝突事故検出画面
日本語版の衝突事故検出アラート画面例(Impress Watchより)
誤作動時の画面例
衝突事故検出の警告画面(マイナビニュースより)

設定方法とオフにする場合

  • 確認・設定場所: iPhoneの「設定」アプリ → 「緊急SOS」 → 「激しい衝突事故発生後に通報」をオン/オフ。
  • Apple Watchの場合: iPhoneのWatchアプリ → 「マイウォッチ」 → 「緊急SOS」から設定。

スキー、スノーボード、ジェットコースターなどの激しい動きで誤作動が報告されているため、そうした場面では一時的にオフにすることをおすすめします。誤作動が発生したら、すぐに「キャンセル」をタップして通報を停止してください。

設定画面
衝突事故検出の設定トグル画面(AppleInsiderより)

実際の効果と注意点

この機能はすでに多くの命を救った事例があり、米国では崖から転落した事故で迅速に救助がついたケースなどが報告されています。一方、日本ではスキー場での転倒や遊園地の乗り物で誤通報が増え、消防への負担も指摘されています。

「まさかの事故」は突然訪れます。対応機種をお持ちの方は、ぜひ設定を確認し、緊急連絡先を登録しておきましょう。この機能が、誰かの命を守るきっかけになることを願います。

この記事を書いた人: NEWS FOREST 編集部

独立系メディアとして、自然・社会・人の調和をテーマに取材・発信を行っています。

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