
千葉県銚子市、初日の出の名所として知られる犬吠埼。その一角に佇む老舗宿泊施設「ホテルニュー大新」と「大新旅館」が、書き入れ時である年末年始を前に突然の休業状態となり、波紋を広げています。
「予約していたのに連絡が取れない」「電気が止まっているらしい」といった情報が飛び交う中、2024年6月の経営母体変更(中国資本による買収)が背景にあることが明らかになりました。
本記事では、伊藤博文ら文豪にも愛された老舗旅館で何が起きているのか、買収から休業に至るまでの経緯、新経営者の説明、そして地元の反応について詳しく解説します。
目次
現在の状況:ホテルニュー大新・大新旅館は営業しているのか?
結論から申し上げますと、2024年12月現在、両施設ともに実質的な営業停止状態にあります。
- 連絡不通:電話がつながらず、公式サイト等での詳細なアナウンスも遅れが生じています。
- インフラ停止:電気・ガス・水道が止められていることが確認されています。
- 保健所の立ち入り:衛生状態の調査のため、保健所が立ち入りを行っています。
銚子市観光協会には、予約客や旅行会社からの問い合わせが殺到しており、公式サイトでも注意喚起が行われる異例の事態となっています。
休業に至る経緯:中国資本による買収と経営悪化
かつては皇族や多くの文豪が宿泊した歴史ある旅館が、なぜこのような事態に陥ったのでしょうか。時系列で経緯を整理します。
| 2024年6月 | 運営会社「株式会社大新」の経営者が交代。 中国出身の女性オーナーが買収。東京都内のコンサルティング・不動産会社が親会社となる。 |
| 買収直後 | サービス業経験不足等の影響で評判が低下。 客足が3分の1程度に激減。給与未払いにより従業員がほぼ全員退職。 |
| 2024年8月頃 | 「大新旅館」が休業を開始(SNS等での情報)。 |
| 2024年10月~11月 | 「ホテルニュー大新」も休業状態へ。 ライフライン(電気・ガス・水道)が停止し、11月中旬からは連絡が取れない状態に。 |
| 2024年12月 | 銚子市観光協会が注意喚起を発表。 後に施設側が「臨時休業」を告知。 |
買収後の変化と現場の混乱
元従業員の証言によると、経営権が移って以降、現場では以下のような混乱が生じていたようです。
- 経営方針が「日本人向けのおもてなし」から、インバウンド(特に中国人観光客)重視へシフトした可能性。
- サービス品質の低下による口コミの悪化。
- 給与未払いトラブルの発生。
新経営者の主張:「休業はリフォームのため」
沈黙を続けていた新運営会社ですが、2024年12月26日、通称「しみず」と名乗る代表の女性社長(中国出身)が報道陣に対応しました。その主張内容は以下の通りです。
【主な主張と今後の方針】
・休業の理由は倒産や夜逃げではなく、「老朽化に伴う大規模リフォーム」である。
・海外観光客が減少するタイミングを見計らって実施した。
・予約サイト等の更新遅れは、前オーナー側の管理権限の問題である。
・再開は2025年〜2026年春以降を予定している。
社長は「銚子の発展のために宣伝したい」と意欲を見せていますが、電気や水道が止まり、従業員が去った状態での「リフォーム休業」という説明に対し、地元や関係者の間では困惑が広がっています。
地元・銚子観光への影響と懸念
初日の出シーズンの直撃
犬吠埼は「日本で一番早い初日の出」が見られる場所として人気です。稼ぎ時である年末年始に約70室規模のホテルが機能不全に陥ったことで、周辺の宿泊施設が代替対応に追われるなど、地域全体への経済的打撃が懸念されています。
外国資本による観光リスク
銚子市では過去にも、市内水族館が中国資本に買収された後に閉鎖・廃墟化した事例があります。今回の件を受け、地元市議や観光関係者からは、インバウンド依存や外国資本による安易なM&A(合併・買収)のリスクを再認識する声が上がっています。
まとめ:今後の対応について
現時点で「ホテルニュー大新」「大新旅館」の営業再開の目処は立っていません。オーナー側は再開を明言していますが、信頼回復には長い時間が必要となりそうです。
【これから旅行を計画されている方へ】
- 最新情報は必ず銚子市観光協会の公式サイトをご確認ください。
- 予約サイト上で「空室あり」と表示されていても、システム連携の不備の可能性があります。予約前に電話確認(繋がらない場合は避ける)を推奨します。










