医師が医療事故に関与し、専門医試験妨害で訴訟 赤穂市民病院 脳神経外科の40代医師が赤穂市民病院に在職中、複数の医療事故に関与したとされ、専門医試験の受験妨害を理由に上司や前院長、市を相手取り、損害賠償を求める民事訴訟を神戸地裁姫路支部に提起したことがわかりました。 2021年3月、原告が血管内治療専門医試験を受験しようとした際、科長が署名を拒否したことで受験資格を失ったと主張。さらに、2020年7月には科長から暴行を受け、傷害を負ったとし、前院長に勤務環境の改善を求めたが、対策が講じられなかったと述べています。これらが原因でうつ病に罹患し、退職を余儀なくされたとして、科長と前院長にそれぞれ1,000万円の損害賠償を請求し、赤穂市にも使用者責任があるとして連帯して支払うよう求めています。 原告は2009年に医師免許を取得し、2019年7月に赤穂市民病院に採用されました。病院によれば、2020年2月までの間に医療過誤を含む計8件の医療事故に関与し、手術禁止を命令された後、2021年8月に退職し、現在は別の医療機関で勤務しています。 原告は訴状で医療過誤の要因を科長の命令に起因すると主張しており、その他の医療事故については手術禁止の必要性がなかったと述べています。
訴状の概要:
1. 事件の概要:
- 医師免許取得後、赤穂市民病院に2019年7月に採用。
- 在職中、複数の医療事故に関与したとされ、その中には医療過誤も含まれていた。
2. 医療事故の具体的な内容:
- 2020年2月までに計8件の医療事故に関与。
- 手術禁止の命令を受け、その後2021年8月に赤穂市民病院を退職。
- 現在は別の医療機関で働いている。
3. 専門医試験への妨害:
- 2021年3月、血管内治療専門医試験を受験しようとしたが、科長が署名を拒否。
- 結果として受験資格を喪失。
4. 暴行と勤務環境の改善要求:
- 2020年7月、科長から暴行を受け、傷害を負った。
- 勤務環境の改善を前院長に求めたが、対策が講じられなかった。
5. 退職と損害賠償請求:
- 医療事故や試験妨害、勤務環境の悪化により、原告はうつ病に罹患。
- 強制的な退職を余儀なくされ、それに伴い損害賠償を求める。
6. 賠償請求額:
- 科長と前院長にそれぞれ1,000万円の損害賠償を請求。
- 赤穂市にも使用者責任があるとして、連帯して支払いを求めている。
7. 主張の根拠:
- 医療過誤の要因を科長の命令に起因すると主張。
- その他の医療事故については手術禁止の必要性がなかったとの立場。
8. 提訴先:
- 民事訴訟は神戸地裁姫路支部に提起されている。
この概要は、訴状に基づいて原告が提起した主な主張と要求をまとめたものです。